2012/03/20

モンスター26号[今月の暴言]

また出た。「南京大虐殺はなかった」発言。今までも何回も出ては、そのたびに発言者は撤回したり、周りは事態の収拾にあわてたり、ネトウヨが持ち上げたり。今回の発言者、河村たかし名古屋市長の場合も基本的には同じだ。ただ、彼は撤回はしないという。この南京大虐殺の論議は結局は数の話で終始している。中国側は犠牲者30万人というのを公式な数としているが、日本側は2万人から50万人まで意見が分かれる。河村市長は「30万人という虐殺はなかった」という趣旨にして逃れようとしている。この数の差は明確な証拠がない以上、埋まりようもない。でも、2万人も30万人も大量には代わりはない。暴言である。ではあるが、ともするとそんなことはなかったかのようにしてしまう「日本人」には、「南京大虐殺」の事実を思い出すチャンスかもしれない。このことによってSKE48が公演する予定だった日中共催の文化イベント「南京ジャパンウイーク」が延期になったそうだ。若い人たちにも、どういうことがあったのか、数ではなく事件そのものを知ってほしい。 (貂)